職人技とデジタル技術の融合 全国の営業拠点との情報共有は「トークノート」で「トーホー株式会社」
2023年10月31日
広島安佐DXサークル第4弾!!
職人技とデジタル技術の融合
全国の営業拠点との情報共有は「トークノート」で
~トーホー株式会社~
トーホー株式会社 広島工場(安佐北区大林2-12-60)
広島県民であれば、幼いころ一度は訪れたであろう「ガラスの里」。惜しまれつつも2018年に閉園しましたが、TOHO BEADSのブランド名でビーズ製作を行っています。職人技に頼る工程が多い現場で、デジタルとの融合を模索し続ける、トーホー株式会社代表取締役の山仲巌さんに話を伺いました。(2023年9月12日取材)
山仲社長(右)の気さくな人柄がDX化のハードルを下げています
Q1:トーホー株式会社とは、どんな会社ですか?
A:10万年前(ホモサピエンスの時代)から続くガラスビーズの文化を継承する会社です。時代によってビーズは、身に着ける装飾品として、また通貨として用いられることがありました。
弊社のビーズは、他社に比べて粒のサイズがきれいにそろっており、多種多様なサイズや表面の加工が可能なことが強みです。製造したビーズは、約8割を海外へ輸出しています。すべてが広島工場で作られていて、まさしく「メイドイン 広島」です。
2023年G7サミットで、岸田夫人が着用されたものと同様のビーズブローチの展示
Q2:製造面でのDX化を教えてください
A:20年前から生産管理システムを導入していますが、すべてがデジタル化されているわけではありません。工程ごとに進捗状況が分かるように、紙のカードも一緒に付けて流しています。
ビーズは、100㎏作ってもすべてを出荷するわけではありません。在庫として保管しますが、それをシステムに登録して管理しています。工場へ直接見に行かなくても、西区の本社で確認できるのでとても便利です。
高温の炉で材料を溶かし、ガラスビーズを製造します
Q3:営業面でのDX化を教えてください
A:弊社は、営業の支店が全国各地にあることから、情報共有ソフト「Talk note(トークノート)」というチャットツールを導入しています。展示会の情報や新作ビーズの取材の有無、日々の日報やイベント企画などのプロジェクトの進捗、またオンラインミーティングなどを使ってのコミュニケーションは、すべてチャットツールで回しています。電話やメールと違い、やり取りの履歴が残せ、素早くコミュニケーションが取れることが一番のメリットだと感じています。
販促の方法として、YouTubeやオンラインラジオなど、ユーザー参加型のオンラインイベントを行うことで、TOHO BEADSのファンを増やすことにも力を入れています。
年に数回、広島工場で一般の方たち向けにイベントを開催
Q4:トーホー株式会社にとってのDX化とは何ですか
A:ビーズの透明・半透明性は、データ技術だけでは高いクオリティーは得られません。そこは職人技が必要です。ガラスビーズの製造は特殊で、一度の加熱だけでは良い色味は出せません。その日の天候などを考慮して、微妙な温度で再加熱することで、理想的な色味が生まれます。また、いくつかの含量の比率をコンピューターで計算していますが、最後は現場の職人さんの経験に委ねられます。職人の作業負担を軽減するために、DX化できるところと、職人の経験のところを上手にバランスよくやっていくことだと思っています。
ガラスを均一な太さにするのも職人技です
【取材を終えて…】
(左)山仲社長、(右)ツッキー
DXサークルの皆さん、こんにちは。東洋電装のツッキー🌙です! DXサークル第4弾は、トーホー株式会社さんです。20年前から生産管理システムを取り入れられていることもあり、従業員さんはデジタルに対するアレルギーがあまりないことに驚きました。
トーホー㈱のビーズは、海外では誰もが知っている某アパレルブランドのオートクチュールの衣装に使われているそうです。世界のビーズ文化を担う会社が地元広島にあることが、とても誇らしく感じました。
【会社概要】
社名/トーホー株式会社
住所/本社 広島市西区三篠町2-19-19
広島工場 広島市安佐北区大林2-12-60
代表者/山仲 巌(やまなか いわお)
設立/昭和32年12月27日(創業 昭和26年11月3日)
事業内容/グラスビーズ製造販売、各種服飾材料・手芸材料の販売、ビーズ関連商材の企画、製造、販売
ホームページ/http://www.toho-beads.co.jp/
【広島安佐DXサークル】
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東洋電装㈱ツッキー▷▷https://t-denso.com/