「菜々の剣」葉室麟
2020年04月10日
NHKのドラマになりましたね。
可憐な菜々が健気に父親の仇を打ち
愛する人を救う
というストーリー。
病死した奥方を慕い、残された子供たちを慈しむ菜々。
健気なキャラクターで、いつの間にか頼りになる味方が増え
運動神経も抜群で剣も上達します。
仇討ちも、慕う人との思いも無事に遂げて
「よかったね~」
とすっきりした読後感です。
しかしながら、苦みがなくて、私は物足りなかった。
「刀伊入寇 – 藤原隆家の闘い」や「風の軍師」黒田官兵衛
のほうが読み応えがあります。
それと、「武家の娘」とか「武士の誇り」とか、何の保留もなく使わないでほしい。
葉室麟ほどの人なら、江戸時代の武士がどういう存在か、わかっているはずだと思うのですが。
ドラマもほとんど原作と同じで、楽しく見ました。